「2020年」という「現在」

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 迎春。2020年である。

 21世紀も、五分の一が過ぎようとしている。

 幼い頃、確かに「未来」の代名詞として使われていたはずの「21世紀」という言葉が今や当たり前の「現在」を指す言葉になり、かつて「現在」を指す言葉だった「20世紀」が、すっかり「過去」を指す言葉として世間では定着しているように見える。恐ろしいことに、自分の中では全然そうではないのだが(笑)。

 2019年は、私にとっては、すっかり休止・放置状態だったこのブログをまた少しずつ再開した年だった。直接の契機は、2019年の1月にこのブログのコンテンツを、それまで長らく利用してきた「はてなダイアリー」から新しく「はてなブログ」へ引っ越したことだった。それまで長らく運用されていた「はてなダイアリー」のサービスが終了し、そちらの全ての既存のコンテンツを「はてなブログ」に移行する必要が生じたのである。

 その頃は、2018年の2月に父親を亡くした悲しみと痛手から、全く立ち直っていない状態で(今も引きずっていますが……)、なんでもいいから手を動かして文章を書かないと……という気持ちが強かったように思う。もともと文章は、ブログを休止している期間でもずっと、日記やプライヴェートな手帳(こちらは手書きだが)で書いてきたし、それらを今でも遡って原稿にすることはできる(時間は山のように必要だが)。いつでもブログを再開できるように……という心持ちだけはあったようだ。何しろ書きたいこと、書くべきことは山のようにある。観た映画、訪れた展覧会、行った旅行、日々の気づきetc。頭の中に浮かんだことをそのまま文字化するツールとかあればいいのに……といつも思う。一旦文字化してくれれば、あとの推敲や校正は自分でやるからさ。

 そんなきっかけでブログを再開したはいいが、目の力がすっかり衰えているせいで、ひとつ記事を書いては眼精疲労によるヒドい頭痛と目の痛みとゴリゴリの肩ゴリで寝込んでしまう、の繰り返し。こんな状態では頻繁に更新することなど夢のまた夢、だ。

 小学生の頃から強度の近視に加えて重度の雑性乱視持ちで目が激しく疲れやすかったのに加えて、私の首の骨がいわゆるストレートネックでさらに肩が凝りやすく、それこそ小学生の頃から眼精疲労と頭痛肩ゴリは常に私につきまとっていた。まさに持病と言っていい。もともとがそうなのに、2017年後半までやっていた勤め仕事の最後の数年が画面を睨み続ける仕事だったせいで、私の視力はさらに坂道を転げ落ちるように悪化してしまった。年齢のこともあるしねえ。この眼精疲労と肩ゴリさえ解消すれば、どんなに楽になるかと。やれやれ。頭の中に浮かんだことをそのまま文字化するツールとかあればいいのに……といつも思う。一旦文字化してくれれば、あとの推敲や校正は自分でやるからさ(笑)。

 というわけで、2019年のこのブログは、見事にショボい更新頻度になってしまった。今年は、目と肩を労わりつつもう少し頻度を上げてゆければ……だが、さあどうなるやら。全く情けない更新状況で恐縮ですが、懲りずにテキトーにおつきあいくだされば幸いです。気楽に書いてゆきたいが、ネット上に公開する誰でも読める文章を書くことは、それなりに責任が伴う行為である。その自覚は常に忘れないようにしないと。

 これを書いている2020年1月頭の時点で、私がこのブログを書くのに主に使用しているコンピュータは、21.5インチのiMacと13インチのMacBook Proの二つ。私の場合、画面を見下ろして書く方が首と目の負担が少なく疲れにくいようなので、執筆自体の頻度はiMacよりMacBook Proの方が多いが、ネット上にアップするのは画像を添えたりするのでiMacがメイン。加えて、昨年中古で購入した9.7インチのiPad Proも時々使っている。Macはどちらも昨年リリースされた最新のOS"Catalina"にはアップグレードしていない。かなり頻繁に使っているアプリのいくつかが32bitで動く古いヴァージョンなので、Catalinaにアップグレードすると32bitで動くアプリが使えなくなってしまうから。ウェブブラウザのSafariも、最新ヴァージョンに更新すると「はてなブログ」の使用に障害が出てしまうので(現時点)、うっかり更新できなくなってしまった。それでもiMacの方ではうっかり更新してしまった(笑)ために、わざわざ「はてなブログ」を使うためだけに泣く泣くGoogle Chromeをダウンロードする羽目に……。やれやれ。

staff.hatenablog.com

 原稿を書くためにMacで使用しているテキストエディタアプリは「stone」。これがすごく使いやすくていい。原稿を書くことに特化しているので余計な機能がないし、シンプルな画面デザインが私好みで、目が疲れにくくて助かるのもグッド。ファイルの保存がテキスト形式なので汎用性が高いのが嬉しい。紙に出力しても、これまたシンプルな文字組みなので赤入れしやすいのもいい。亡き父のエッセイ本を編集する際にも、この「stone」がテキストの入稿や校正作業において大活躍してくれた。まさにこの文章も、「stone」で書いています。

 アプリのデザインが繊細なシンプルさを備えていて何気に私好みだなと思っていたら、アプリを作ったのが原研哉氏率いる日本デザインセンターのメンバーたちと知り納得。原さんの繊細な、引き算をメインにしたデザインが昔からすごく好きなので、そのDNAが生きているアプリなのだなと。現在はMacOS専用アプリなので、iOS版も作って早くiPadでも使えるようにしてほしいなと思う。今はiPadではこれと機能的に似たようなテキストエディタアプリを探して、それを使っているけれども。

stone-type.jp

 それでも……頭の中に浮かんだことをそのまま文字化するツールとかあればいいのに……といつも思う。一旦文字化してくれれば、あとの推敲や校正は自分でやるからさ(笑)。しつこい(笑)。

(2020年1月6日投稿)