ヨボヨボになっても

 

 いやあ、本当にやるとは正直思っていなかったので、びっくりしました。

 何って、もちろんインディ・ジョーンズIndiana Jonesですよ。

 しかもハリソン・フォードHarrison Ford主演で。インディは彼以外にないのだから当然なのだが、何しろハリソン御大は当年とって80歳、撮影中はまだ大台に乗っていなかったかもしれないが、いずれにせよ十分に「おじいちゃん」だ。

 

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 シリーズ新作の正式タイトルは"Indiana Jones and the Dial of Destiny"。前作「インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国」"Indiana Jones and The Kigndom of The Crystal Skull"がシリーズ第4作というよりは「三部作+1」だった私にとって(2008年7月20日の日記参照)、今度の新作は気軽に「第5弾」とか呼べません(笑)。しかも物語の舞台が1969年だとか。もう私も妻も生まれていますが(もちろん赤ん坊ですけど)。最初の三部作は全て第二次世界大戦を控えた1930年代が舞台で、インディの物語は私の中では「歴史の中のファンタジー」だったのだから。なので「自分たちが生まれて生きている時代」にインディが活躍する物語ができるなんて……。感慨一入、と言っていいのか(笑)。

 


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 でも予告編を観ると、なんだかんだでもワクワクしちゃうなあ。

 いやあ、おじいちゃんがんばってます。すごいです。60代で出演した前作のときも十分にすごかったですが、今回のハリソン・フォードさんは撮影当時もうすぐ傘寿という、人間の長寿化著しい昨今であっても立派な「お年寄り」のご年齢。使い古された言い回しで誠に恐縮だが「若いもんに任せられねえ」あるいは「若いもんに負けられねえ」としか言いようのないご活躍ぶり。旧友のサラー(演・ジョン・リス=デイヴィスJohn Rhys-Davies。彼も78歳ですか)も出てくるし、この予告編だけでも目頭が熱くなってくる。

 さらに、あの「レイダース・マーチ」をいい感じにノスタルジックに、そして壮大にアレンジしているものだから、さらに胸アツ。音楽担当のジョン・ウィリアムズ御大John Williamas(こちらはなんと御年90歳!)はこの作品で映画音楽の仕事から引退を表明しているらしいので、それだけでも観るべき?ですよね!

 うん、なんだかんだ言っても、これはきっと観るでしょう。観てしまうでしょう。

 間違いなく「第5作」ではなく「三部作+1の、そのあとどうしたの?」の物語なのだとは分かっているけれど、ハン・ソロもリック・デッカードも「その後」が語られました。それは間違いなくこれらの役を演じることのできる唯一無二の存在、ハリソン・フォードという俳優がいなければなし得なかったこと。であれば、彼に「インディは、その後どうしたの?」ともう一度くらい聞いてもいいように思えてしまう。

 多分、これが最後だけれども。

 

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 映画公開は来年6月の予定だそうです。

(冒頭の写真は、もちろんイタリア・ヴェネツィアVeneziaにあるサン・バルナバ教会Chiesa di San Barnaba。シリーズ第3作「インディ・ジョーンズ/最後の聖戦」"Indiana Jones and the Last Crusade"のロケ地として有名です。2019年6月26日撮影)

 

【2022年12月7日追記】

 邦題が「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル」と発表されました。このシリーズでは、原題は第2作以降常に「and」が入っているのだが、それが邦題に反映されて「と」が使われたのはこれが初めて。時代の変化か。単なるディズニーの逐語翻訳主義の故か。

 併せて、2023年6月30日に日米同時公開が決まったそうです。

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