iTunes Music Store in Japan

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 とうとう始まりましたね。

 アップルコンピュータは4日、音楽配信サービス「iTunes Music Store」を日本で開始すると発表した。提供する楽曲の90%を1曲150円で、残り10%を200円で販売する。
 配信楽曲は、スタート時からエイベックスをはじめとする15社100万曲を用意する。すべての楽曲は無料試聴が30秒間可能で、楽曲ごともしくはアルバムごとに購入できる。
 楽曲は最大5台までのPCに転送できるほか、CD-Rへの書き込みおよびiPodへの転送は無制限。約1万のオーディオブックも用意する。また、アーティストの楽曲すべてをセット配信する「Digital Box Sets」もスタート。第1弾としてB'zのレアトラックを含む341曲をセットにして18,800円で発売する。1曲あたりの単価は55円。
 好きな楽曲をミックスしてアルバムを作成する「iMix」機能も搭載し、作成したiMxixはiTunesを利用して公開できる。また、プリペイド方式の「iTunes Music Card」も4日より発売を開始。2,500円、5,000円、10,000円の3種類で、ビックカメラAmazon.co.jpなどで発売される。
 アップルコンピュータは同日、東京都千代田区有楽町の国際フォーラムでiTunes Music Storeに関するスペシャルイベントを開催した。

 このイベントにはスティーブ・ジョブズ氏が自ら登場したそうで、Appleの日本戦略の並々ならぬ力の入れようを感じる。
 月曜にはアップルストア渋谷店の発表があり(2005年8月1日参照)、昨日は新型マウスの発表*1があったばかりApple Mighty Mouse [MA086J/A]で、またもこの大ニュース。この連日の発表攻勢は、先だってのIntel導入発表でちょっと不安な気持ちになっていた我々を湧き上がらせるのに、とても効果的だったと思う。さすがの演出だ。昨日の新型マウスが、もしや渋谷店開店記念のサプライズのつもりだったのか、ちょっとショボいな(でも現物を見てみたいけれど)、と思っていた翌日の、このiTMS日本スタートである。こっちが本命のサプライズだったのね、と納得した(笑)。
 それにしても、ネット配信で音楽をダウンロードして買う、というのはどういう感覚なんだろうか。便利で手軽なのは確かだろうけれど、正直言って私には良く分からない。どうにもCDで音楽を聴く(その前はレコード)という行為になじんでいる(&が好きな)……。あ、学生時代によくやっていたラジオのエアチェックみたいなものだと思えばいいのかしら。それなら少しは分かる。それでも、視覚的要素やデザインをとても重視する私としては、CD(やレコード)を買う楽しみの大きな要素に、ジャケットのヴィジュアルやデザインを気に入る&楽しむ、というのがあるので、音楽配信だとそれがないのはかなり寂しい。
 かつてCDが台頭してきたときも、私は「ジャケットが大きくて視覚&デザイン要素が重視されるからレコードがいいのだ」と、かなり頑なにレコード派を貫いていたことがある。でも、その後、CDはCDサイズなりに面白いパッケージやジャケットデザインができるのだと気づき(特にボックスものや特殊ケースなどの良さはCDならではだと思う)、私はあっさりとCDに鞍替えした。でも音楽配信にはそうした視覚的要素がないので、多分iTMSには登録して何曲か買うだろうが、やっぱり私の場合は店頭でCDを買うのが中心になりそうな気がする。あまり手軽さばかりに囚われてもいけないと思うし、また「いろいろ試聴して吟味して買ったぞ〜。買ったからには大切にして何度も聴き倒すぞ〜」という感覚も大切にしたい気持ちもある(うまく表現できなくて申し訳ないが)。まあ、実際に使ってみないと分からないけれど。
 ちなみに、id:wineさまはさっそくアカウント登録をして、いろいろと検索したりされていらっしゃるようで、読むと参考になる。それでも、

パッケージなしで900円(iTMS)で買うのと、パッケージで980円(amazon)で買うのなら、CDを買うな。

という文章があって、まさにその通りと思うのであった。
 でも、その文章を読むうちに、ジャケットが気に入らないCDの曲を買ったりとか、あるいはシングルで1曲だけ買うのとかには使えるということに気づいた>iTMS。要するにケースバイケースで使い分けるのがベスト、ということなのだ。参考になりました>wineさま。

(写真は、英国旅行中に、わが愛機PowerBookに向かう同行のクマたち)

*1:ついに、あんなに頑なに貫いてきた1ボタンマウスをやめてしまうんだー。ちょっと感慨&残念な気持ちもあるけれど、時代の流れを考えるとやむをえないですね。だいたいOSのほうは、とうにマルチボタンに対応しているようになっていたんだから……。それにしても、この"Mighty Mouse"というネーミングから、小さいころに"Mighty Mouse"という力持ちのネズミが登場する、ハンナ・バーベラだかの洋物TVアニメがあったような記憶があるのだが、あれと何か関係があるのだろうか? それともただのシャレか。