命なるかな

studio_unicorn20060405

 かつて、仕事で関わりのあった方の訃報に接し、そのお通夜に行ってきた。47歳という、なんとも早すぎる死である。私より10歳と離れていない年齢で鬼籍に入ってしまったことに、無念な思いを禁じえない。あまり長く式場にいると、こちらもいろいろと思い出してきてしまいそうだったので、自分の気持ちを封印するために、早々と式場を出てきてしまった。
 桜が儚くも散り始め、天が涙するかのような大粒の雨が降りしきる日である。天が、自然が、季節がその人の早世を痛むかのようであった。
 このようなことが身近にあるといつも思うのだが、振り返ってわが身を想うとき、一日一日を生きることの"重さ"をかみしめてしまう。思うほどにはいかないものだが。
(写真は、2004年7月、イタリア・フィレンツェにて。アルノ川の夕陽)