味覚の饗宴

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 今日は、妻の姉妹ひとり(ちなみに妻は三つ子)と、いつも素晴らしい手作りお菓子を持ってきてくれる友人Kことvanillaさまを我が家にお招きして、4人で楽しくイタリアンをいただいた。
 今日vanillaさまが持参したケーキは、いつもに増してさらに気合いの入った、素晴らしい苺ケーキ(イタリアでは「ズッパ・イングレーゼ」と呼ばれているケーキ)。非常にボリューム感のある見た目だけでも、素晴らしい味を予想させる(写真)。妻の姉妹も、これまたたいへん美味な鶏肉と豆のサラダを作って持参してくれた。お2人とも、どうもありがとうございます。
 迎える妻も腕を振るい、いつものイクラとカッテージチーズのきゅうり載せカナッペに加え、先日京都のイタリアン「バッサーノ・デル・グラッパ」で食べた(2006年5月2日の日記参照)「スモークサーモンとイクラのサラダ仕立て 葱ソース」を、味の記憶だけを頼りに作ってみた。分かりやすい味だったとはいえ、たった一度食べただけの料理を、使用した調味料も含めてここまで再現してみせたのはすごい。ミュージシャンで「耳コピ」というのがあるが、これはある意味、料理版「耳コピ」、いや「舌コピ」だ。残念ながら葱ソースまでは再現できず(我が家にフードプロセッサーがないため)、ソースだけはバジルペーストを使ったものだったが。それでも充分に美味しくいただきました。
 さらに、ベーコンをたくさん使ったアマトリチャーナペンネに、春らしく筍と水菜の柚子胡椒味アーリオ・オーリオスパゲッティも登場。どちらも素晴らしく美味しかった。アマトリチャーナペンネは、ベーコンの出汁がとてもよく効いていて、トマトの酸味を中和して信じられないくらいマイルドな仕上がりだったし、いかにも京都のイタリアンレストランで出てきそうな、筍と水菜を使ったスパゲッティも、何度でも食べてみたいほど癖になりそうな美味しさだった。
 ところが、ワインでハプニングが。先日妻が、渋谷の東急デパ地下で購入したMorganteのネロ・ダーヴォラNero d'Avola(2006年3月5日の日記参照)を、満を持して開けたのだが、何やらワインの様子がおかしい。妙に赤くてドロッとしていて、そのうえとても酸っぱい匂いがするのだ。ためしに飲んでみたら、まるで超安ワインのように酸っぱかった。今までさんざんMorganteを飲んできたのですぐ分かる。これはいつものNero d'Avolaと違う。とても飲めたものではないので泣く泣く諦め、もう一本のMorganteを開ける。こちらはまあ飲めたが、それでもやっぱり少し酸っぱみが強くて、いつもの素晴らしいMorganteの味にはやや遠かった。
 う〜ん、一体どうしたのだろう。先日一本飲んだときには、多少スパイシーさを感じはしたが、味が変だとは思わなかったのに(2006年3月17日の日記参照)。たまたま管理の目をすり抜けてしまった不良品だったのか、東急の、あるいは輸入業者の管理が悪かったのか。それとも我が家での保存状態がよくなかったのか(他のワインは大丈夫だったので考えにくいが)。まさかとは思うが、ワイナリーの管理が悪かったのか……。先日、id:wineさまと共同購入したばかりなので、そっちは大丈夫かどうか心配でならない。
 こんなハプニングにショックを受けつつも、食事会はたいへん楽しく、美味しく終了した。(あ、あと妻の姉妹がワイングラスを一本割ってしまったハプニングもあったな〜。ま、安いから別にいいけど)食後にはvanillaさまのケーキをコーヒーとともにいただく。予想通り、すごく美味しい! カスタードクリームがとても味わい深いうえに、苺がたっぷり。色味のアクセントをつけるためにピスタチオを使うという演出も小技が効いている。どうもありがとうございました。