金沢2日目・白い器と美味しい料理

20070502c
 夕食は、木倉町近くにある創作和食「a.k.a.」にて。「a.k.a.」とは"atelier kitchen for artisan"の略で「アーカ」と呼ぶらしい。アーティスト感覚で非常に独創的な料理を出すお店、ということらしい。
 店内は白と木を貴重にした、とてもシンプルでミニマルなカウンター中心のインテリア。もちろん、ものすごく私好み。ギャラリーも兼ねていて、今日は「白い器展」と題して、岡田直人・中田雅巳・青木良太という3人の陶芸家が作った、シンプルな白い器が展示されている。これらの作品がまた、お店の内装とよくマッチしていて素晴らしい。
 カウンターに陣取って、料理人たちの手さばきを眺めながら彼らと語らいつつ、美味しく料理をいただく。料理のほうは、アラカルトにも激しく心惹かれたが、初めてなので、妻も私も店員さんに薦められたコースを注文。前菜(右の写真)から焼き物まで、お店のポリシーどおりの独創的な料理が並ぶ。ひとつひとつが"作品"みたいで、ちょっと食べるのが勿体ないくらいだ。
 メニューを見て気づいたのだが、この店は、京都の「枝魯枝魯(ぎろぎろ)」とメニューなどで提携しているらしい。「枝魯枝魯」も、ちょうど昨年の今頃「枝魯枝魯ひとしな」のほうに行ったことがある(2006年5月1日の日記参照)ので、すごい奇遇だなあ。そういわれてみれば、食材の扱いなど、両者には共通している点があるような気がする。いやいや、どちらのお店の料理も、どれもたいへん美味しかったです。
 ここでいただいた日本酒「獅子の里」(松浦酒造)は、辛口で非常に私好み。スタッフの方に尋ねると、金沢でも近江町市場にある「酒の大沢」でしか買えないらしい。これは、明日行ってみるしかない。*1
 ゆっくりじっくり食事を楽しんだ後は、展示されている白い器を見てまわる。どれも形がシンプルで余計な装飾がなく、非常に私好み。なかでも、青木良太さんの作った器は、艶がなくすべすべした手触りが非常に気に入った。おまけにものすごく薄く、軽い。湯飲みなどは、お茶などを入れると中の液体の色が透けて見えそうなくらいだ。すっかり気に入ったので、丸くて愛らしい形の片口を購入。少々高かったのでさんざん迷ったが、これも一期一会。思い切って買いました。ここで買わないと二度と出会えないかもしれない。本とお土産は「一期一会」だ。
 料理にも満足、素敵な器に出会えて、さらに満足。すっかり気分がよくなって、言うことなしだ。

*1:追記:翌日、件の「酒の大沢」に行って訊いてみたが、もう「獅子の里」は扱っておらず、蔵元でしか手に入らないとのことだった。残念〜。