夢を掘る人

studio_unicorn20070723

MASTERキートン (18) (ビッグコミックス)
 このところ数か月間、ずっと一日1話ずつ読んでいたまんが・勝鹿北星浦沢直樹MASTERキートン」(4月5日の日記参照)だが、本日全18巻を読了した。
 一日1話ずつ、3か月以上。名作をじっくり楽しんで読むことができた。もちろん以前にも読んでいたのだが、改めて通して読むと、この作品が如何に毎回工夫と技巧を凝らされて作られているか、がよく分かる。また、如何に日本に拘らず、世界の各地を、特にヨーロッパを、その人々を、日本人視点のフィルターで歪めることなく、正確に伝えようと努めているか、が伝わってくる。そういう意味でも、この作品は、本当に素晴らしい名作だ。
 また、回り道をしながらも考古学の夢をあきらめない主人公、平賀=キートン・太一の生き様と、人々に向ける優しさにしばしば心動かされ、日々の活力をもらっているような気さえしてきたものだ。
 「MASTERキートン」を読み終わってしまったので、さて明日から何を少しずつ読もうか思案中。とりあえずまずはハリポタを読まねば、な。
(写真はヴェネツィアカナル・グランデにて。7月8日撮影。そういえば、「MASTERキートン」では、ヴェネツィアを舞台にしたエピソードはなかったような気がする)