天使と悪魔は紙一重

studio_unicorn20090607

Angels & Demons (Snys)
 久々に一日よく晴れた日曜日。気温も高いが、湿度がまだ低いので汗だくになるほどではなかった。夜になるとかなり涼しく感じられる。気持ちのよい一日。
 妻と銀座へ行き、あちらこちらと「銀ブラ」を楽しむ。さすがに今日の銀座は大勢の人が出歩いている。まさに「銀ブラ」日和だ。
 それから有楽町マリオンにある東宝シネマズ日劇(スクリーン1、いわゆる「日劇1」)で映画「天使と悪魔」"Angels & Demons"を観る。この映画館は非常に大きいのだが、それでも満席に近い盛況ぶり。年齢層も幅広く、作品の人気もさることながら、「銀ブラ」してから映画を、という人も多かった様子。
 前作「ダ・ヴィンチ・コード」"Da Vinci Code"(小説ではこちらが後)の時は原作の安っぽさにがっかりして、あまり期待しないで観たので「意外と」楽しめた、という程度だった(2006年6月24日の日記参照)のだが、今度の「天使と悪魔」は原作未読のまま(「ダ・ヴィンチ・コード」で懲りたので)観た。それがよかったかどうかは分からないが、かなり楽しめました。少なくとも「ダ・ヴィンチ・コード」よりは遙かに面白かった。非常にめまぐるしい展開と話がどこへ転がってゆくかまったく見当がつかないこともあり、とてもハラハラしてしまった。ハラハラしすぎて、胃が痛くなったくらいだ(笑)。あまりの展開のめまぐるしさに、妻はまたしても前半は若干ついてゆけない様子だった。
天使と悪魔(下)天使と悪魔(上)
 もちろん、主舞台のヴァチカンを初めとして、パンテオンサンタンジェロ城など、ローマRoma市内の各所を駆け巡り、これでもかと名所旧跡が映し出される。前作に続きしっかり観光ガイド映画にもなっているのでした(笑)。20年近く前の英国留学中に一度訪れたが、あまりの車と排気ガスの量の多さとゴミゴミした雑然さに辟易して、一泊しただけで逃げ出してしまったローマ。今行ったらまた違った印象を抱くだろうか。不本意ながら(?)ちょっとローマに行ってみたくなってしまった。恐るべし観光ガイド映画(笑)。
 まああんまりあれこれ書いていると、そのうちにネタばれしそうなのでこの辺にしておくが、観終わって(意外にも?)ちょっと切ない気持ちになってしまう映画でした。演技の面では、主演のトム・ハンクスTom Hanksよりも、圧倒的にユアン・マクレガーEwan McGregorのほうに軍配が上がる印象。そして、相変わらずハンス・ジマーHans Zimmerの音楽が素晴らしい。サントラ買うぞ。時間がなくて焦っているときなんかに聴くと、切迫感が増しそうだ(笑)。
 そうそう、この映画館では「DLP」ことデジタル上映だった。デジタル上映で映画を観るのは、一昨年に「新宿バルト9」で観た「ブレードランナー ファイナル・カット」"Blade Runner: The Final Cut"以来、2度目だ(2007年11月23日の日記参照)。日劇1では初めて。ここの巨大スクリーンにDLPならではの鮮明で美しい映像が次々と映し出され、ここならではの素晴らしい音響と相俟って、素晴らしい映像体験ができたのは間違いない。それがなくても、「やっぱり大作映画は日劇でこそ」だよね。
 日本人に馴染みにくいというか、充分な予備知識を持つ人が少ないせいか、終演後プログラムを購入する人が非常に多く、買う人の行列ができていたのも印象的だった。プログラムを買う人の行列なんて、最近とんと見たことがなかったので、ちょっとびっくり。やっぱりもっと深く知りたいと思った人が多かったのかな。驚いたのは、前作「ダ・ヴィンチ・コード」の本編をまるまる収録したDVDがついた限定版プログラムなるものが販売されていたこと。通常版との価格差900円くらい。DVDも安くなったものだなあ、とちょっと嘆息。ちなみに私は通常版のプログラムを買いました。

(写真は銀座にて撮影)