本当に最後のユニコーン

最後のユニコーン (ハヤカワ文庫 FT 11)完全版 最後のユニコーン
 ピーター・S・ビーグル氏Peter S. Beagleの不朽の名作「最後のユニコーン」"The Last Unicorn"が、再発売された。
 気鋭の翻訳家・金原瑞人さんによる完全新訳で、しかも続編というか後日譚の短編「ふたつの心臓」を加えた決定版ということで、「完全版 最後のユニコーン」と題して発売されたのである。
 けっこう前から告知はされていたので、いつ出るかと首を長くして待っていたのだが、本日思いがけず書店で平積みされているのを見つけてしまい、大興奮で即座に購入したのだった。
 以前から出ているハヤカワ文庫版とは違い、今回のはハードカヴァー仕様。表紙に私が大好きなタペストリー連作「一角獣狩り」のうちの有名な「囚われの一角獣」"The Unicorn in Captivity"があしらわれているのが、また良い。格調の高さを感じる。
 ファンタジィ史上に燦然と輝くこの名作は、私もハヤカワ文庫版で学生時代に読んだことがあった。が、あれから月日が過ぎて、今また新訳の完全版を再読して、あの頃と同じ感想を抱くだろうか。それともまったく別の読後感を持つのだろうか。読むのがとても楽しみだ。