タミゼ

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 先日書いた(2005年4月27日参照)「芸術新潮」5月号に、雑誌などでよく紹介されて前々から気になっていたアンティーク・ショップ「タミゼ」antiques tamiserのことが書かれていて、その店でこれも前々から気になっていたLuigi Ghirriという写真家がモランディ(これも2005年4月27日参照)のアトリエを写した写真集"Atelier MORANDI"が売られていると知ったので、さっそく妻と恵比寿へ出かける。
 よく晴れて気持ちのいい日だったので中目黒まで自転車で行き、そこから恵比寿まで歩いた(写真は新緑の目黒川)。「タミゼ」の店内へ入ると、まるでモランディの作品そのもののような静謐な世界が。あまりに私好みの店内の様子に、ちょっとくらくらするほど(笑)。素朴なガラスの壜やシンプルな食器、年月を経て風合いを増した木の家具など、置かれている骨董品(古道具?)がまた私の好みをめちゃくちゃ刺激する。さすがに値段を見てため息をついてしまうのだが……。しかし件の写真集はちゃんとあったので、これもちょっと高かったが買いました。お会計で店主さんにちょうどの金額を渡したつもりが、間違えて1万円札を渡してしまい、「ちょうどじゃないですよ」と店主さんに言われてしまった。さらに続けて「あっ、黙ってりゃよかったかなあ」とにこやかに言う店主さん。意外と(?)気さくなお兄さん、という印象を受けた。気分良くお店を後にしたのだった。何も買わなくても(店主さんには迷惑でしょうが)また来ようと思うのであった。
 帰宅後、ちょっと調べてみたら、「タミゼ」はもともと麻布十番にあったのが、最近恵比寿に移転したそうである。なんとも静謐な、私が作品作りで目指しているものが詰まった、とても印象に残るお店であった。