「姑獲鳥の夏」

姑獲鳥の夏 (講談社ノベルス)
 アップルストア渋谷店のあとは、渋谷東急で映画「姑獲鳥の夏」を観る。うむむむむ。原作を読んだ身(しかも原作を高く評価している身)としては、分かっちゃいるけれどどうしたって原作と比べてしまうのは仕方ない。それでも、百歩譲って他の部分は許しても、あのクライマックスの妙に淡々とした演出だけは納得がいかない。あそこは、原作どおり怒濤の進行で行かないと意味がないのに……。詳しい感想は私のホームページSTUDIO UNICORNレビューに書きました。
 しかし、映画を観たおかげで、久々に原作を読み返せたのは良かった。やっぱり「姑獲鳥の夏」は名作だ。京極夏彦氏のこのシリーズは今までに出た全ての作品を読んでいるが、「姑獲鳥の夏」はいまだにベスト1である。ちなみに次の「魍魎の匣」は、(世間の評価は高いが)その陰惨さ&後味の悪さゆえに私のワースト1なので、もしこれが映画化されても、観に行くかどうか微妙なところ。
 参考までに、私の、この"妖怪シリーズ"のベスト順位は以下の通り。

  1. 姑獲鳥の夏
  2. 鉄鼠の檻
  3. 絡新婦の理
  4. 塗仏の宴
  5. 陰摩羅鬼の瑕(私のホームページSTUDIO UNICORNレビューあり)
  6. 狂骨の夢
  7. 魍魎の匣

……そういえば、次作はいつ出るのだろうか。楽しみにしているのだが。