ツギハギ

 夕食は妻と一緒に、日比谷にこの9月にオープンしたばかりの「春秋」の新しいお店「春秋 ツギハギ」で。「春秋」なのでお値段はそれなりなのだが、ドリンク無料券を持って行ったために、けっこう安くすんだ。その無料で飲めるワインもいい加減なものではなくて、とても味わい深いカリフォルニアのカベルネ・ソーヴィニョンだったので満足。さすが「春秋」である。
 和食を基本とした、山海の味覚の、素材を活かした調理法の料理は、いかにも「春秋」らしくてとても美味しいのだが、ここは店の内装が相当凝っている。迷路のように区切られた店内に、アーティストが壁面を手がけた個室あり、バリ島の古い木彫りの壁あり、染色した和紙がパーティションになっていたりと、席や個室によっていちいち趣が異なっている。まさに店名の「ツギハギ」の通りだ。メニューにあしらわれた表現的な絵画も印象的だ。他の「春秋」の店よりも、"アート"を強く前面に出した内装がとても面白い。次は違った雰囲気の席にしようとか、何度来ても楽しい工夫が凝らされているのは好感が持てる。お高い「春秋」なので、おいそれとは来られないけれど(笑)。
 二人でじっくりゆっくりワインを飲みながら、料理を少しずつ味わった。妻はいろいろな野菜をスモークした料理が気に入った様子。あと、カラスミやチャンジャなどの珍味が盛り合わせになった一皿が楽しめた。お酒が進む料理が多いなあ(笑)。