「ボク何か悪いコトした?」by冥王星

studio_unicorn20060824

 結局、冥王星は惑星から外されてしまったのね。
 まあ、科学的に見れば、きちんと定義づけて整理する必要があったのは確かだし、その結果で冥王星を惑星から外すことになったのは致し方ないかな、とは思う。
 でも新聞の報道などで、惑星から「降格」だの「格下げ」だの、まるで不祥事を起こした会社役員かなにかのように書かれているのを見ると、冥王星好きとしては(2006年8月17日の日記参照)、「おいおい、冥王星が何か悪いコトしたのか?」と言いたくなる(笑)。
 だったらあまり杓子定規にならずに、「これから」見つかる惑星の定義として今回の決定を生かして、冥王星については「これまでに冥王星が惑星であることによってもたらされてきた文化的な役割の大きさを鑑みて」例外的に惑星として認める、ということでもよかったのではないか、という気がする。あまりにご都合よすぎるって? 「例外のない法則はない」ですよ、そこは。ひとつくらい異質なものが入っているほうが、むしろ正常なくらいだと思いませんか? あるいは「パイレーツ・オブ・カリビアン」よろしく「掟というよりは、ガイドラインみたいなもの」ということではどうでしょう(笑)。郵政や公共事業じゃないんだから、誰が被害をこうむるわけじゃなし、冥王星の「既得権」(笑)を認めてあげてもよかったのでは?な〜んて思ってしまうことよ。
 ええそうです、人間の都合です。とどのつまり、星そのものにはなんら関係ないじゃん。惑星だろうと「降格」されようと、今日も氷でできた小さな星は、漆黒の宇宙空間の只中で、(きっと)何事もなかったのように、遥か彼方に豆粒のように見える太陽の周囲を、のんびりと(?)まわっているのでしょう。

(写真は、フランス・ブルゴーニュ地方ヴェズレーの大聖堂にて。正面入り口上部(タンパン)に作られた、最後の審判の彫刻の周囲に掘られた、12星座のシンボルたち。2006年7月11日撮影)