「薬指の標本」

studio_unicorn20061007

 昨日の暴風雨が嘘のように、今日は朝から素晴らしい青空が広がっている。ありがたいことに、この3連休は晴れ続きのようだ。
 私の作品展の、DMハガキのデータ作成と印刷依頼を済ませるとけっこう午後も遅めだったが、妻と自転車に乗って渋谷に行き、ユーロスペースで、前売り券を買ってあった映画「薬指の標本」"L'Annulaire"を観る。
 小川洋子さんの原作にとても忠実で、かつ原作の独特な雰囲気はきちんと生かされていた。が、いかんせん原作が90ページにも満たない掌編なので、原作にない設定やエピソードがかなり加えられていた。また、原作の淡々とした心情表現からするとかなり艶っぽく感じられるシーンなどもあったが、そこはフランス人ならでは官能性の表現の仕方なのかな。大体主人公を演じるオルガ・キュリレンコからして、とても色っぽい雰囲気を漂わせていたからねえ。
薬指の標本 (新潮文庫)
 まあ、でも全編を彩るノスタルジックな雰囲気が(もちろん匂いたつような官能性も色っぽさも)すごく私好み。いい映画でした。
 それにしてもユーロスペースって桜丘町から円山町に移転したのね。移転したユーロスペースで映画を観るのは初めてだったが、今のほうが席数が増えて、ゆったりしたような気がする。しかも同じ建物内に、他に映画館が3つくらいある。立地もあって、なかなか賑やかな感じになったかな。

(写真は、渋谷にて。ちょっとパリを思わせる雰囲気の建物)