林田町子展

 二子玉川での用事を全て済ませ、午後遅くには用賀経由で成城学園前に移動。出来たばかりの私の作品展のDMハガキを、会場である清川泰次記念ギャラリーに届けに来たのだ。
 よろしくお願いしますと挨拶がてらスタッフの方にハガキを渡す。それから、せっかくだから観ていこうと、区民ギャラリーのほうに足を踏み入れると……。
 なんとも素晴らしい大きな半立体作品が、壁を飾っているではないか。
 うまく言葉で説明できないのがもどかしいが(撮影させてもらえばよかったと激しく後悔。でも実物を見ないと伝わらないだろうなあ)、紙・金属・木……といった素材感をよく生かした、インスタレーション的で立体的な平面作品、とでも言おうか。特に紙の素材感が存分に生かされていて、それが全体のグラフィカルな平面構成やモノトーン中心の押さえた色調と非常に良く相俟って、素晴らしくミニマルな世界を形作っているのだ。全然傾向が違うのだが、なんとなくドナルド・ジャッドDonald Juddの作品を連想してしまった。もちろん、激しく私好み。飾る場所さえあれば、ひとつ我が家にもらって飾っておきたいほどだ。というより、この作品たちのために、合う家をわざわざ建てたい、そんな気にさえさせる(ムリだけど)。
 作者の林田町子さんは、私なんかよりかなり年上の方のようだが、この素晴らしく卓越したセンスの高さは特筆に価する。林田さんはもちろん初対面だったが、とても気さくな方で、もとは造形作家であったことや、作品作りの過程などを詳しく話してくださった。嬉しいことに、私の作品展にも興味を示してくださった。
 十分に作品を堪能して、満足してギャラリーを後にする。偶然とはいえ、素晴らしい出会いだった。実は、今が私の第1希望の日程だったのだ。ところが抽選会で早々とこの日程を取られてしまい(2006年4月23日の日記参照)、内心こんちくしょうと思っていたのだ(笑)。でも、それがこんな素晴らしい展覧会なら、全然腹も立たない(笑)。またぜひ観たいものだ。
 「林田町子展」は、清川泰次記念ギャラリーで10月15日まで開催中。素晴らしい。必見です!