木の匙

studio_unicorn20070122

どれくらいの愛情
 きっかけは、白石一文さんの小説本「どれくらいの愛情」だった。はっきり言ってこの作者の小説は、それまで一冊も読んだことがなかったのだが、本の装丁が購入の決め手になった。表紙の、非常に素朴で温かみを感じる木の匙の写真が、とても私の目を引いたのだった。ええ、カンペキに装丁買いです(笑)。小説そのものも面白く読んだけれど(あわてて弁解)。
 本のクレジットから、この木の匙や扉ページで使われている素朴なオブジェを作ったのが、三谷龍二さんという工芸家の方だということを知った。大好きな望月通陽さんの作品と相通ずる雰囲気を持ったアーティストのようで、それ以来けっこう気になる名前として、頭の片隅に残っていた。
木の匙 僕のいるところ
 それが、今日、書店の工芸コーナーを何気なく見ていたら、この三谷龍二さんの本「僕のいるところ」を見つけてしまった。即座に購入。もう一冊「木の匙」という本もあったが、こちらは次の機会に買うことにしよう。
 非常に素朴で私好みの工芸品やオブジェなどの写真と、ご本人によるエッセイ風の文章が並んだ、本人曰く「絵本のような本」。とてもいい感じで、じっくりと眺めていたくなる本だ。個展などあったら、ぜひ行って、実物を直に見てみたいものだ。

  • 三谷龍二 木の器
    • ご本人のサイト。げっ、「僕のいるところ」の限定特装本があるのか〜。欲しいかも。作品そのものも常設しているお店がけっこうあるようです。

(写真は、英国・コッツウォルズのチッピング・カムデン近郊にて。2005年7月10日撮影)