新美術館ふたたび

studio_unicorn20070325

 雨が止むのを待って妻と外出。六本木の国立新美術館へ行く。ここで開催中の企画展「異邦人たちのパリ 1900-2005 ポンピドー・センター所蔵作品展」のタダ券をさる筋より入手していたので、行けるうちに行かねばと思っていたのだ。
 パリのポンピドゥー・センター(この表記のほうが、私にはしっくり来るなあ)Centre Pompidouには、これまでに何回か行ったことがある(昨年も訪れた)。行くたびに、センターの建物そのものと、おもちゃ箱をひっくり返したような現代美術作品の数々を楽しむのに精一杯で、つい20世紀前半あたりの作品は全然観ないで終わってばかりだった。今回の展覧会は、1900年頃からの作品が出ているそうな。むしろモディリアーニとか藤田嗣治とかピカソとか、その辺の有名作家の作品が"ウリ"なのかな。テーマは「パリの異邦人」だし。
 といっても、正直なところ「ふーん」という感じ。なんか、有名作家の作品を総花的に見せました、という雰囲気がプンプンしていて、全体的にあまり印象に残らなかったなあ。ものすごく気に入った作品がなかった、というのもあるかも。まあ、観るこちらの態度がそんなに熱心じゃなかったのは認めますが(笑)。パリに集った様々な国籍のアーティストの作品が一堂に会した、というのはすごいことなのかもしれないが、考えてみればホンチャンのポンピドゥー・センターでは、毎日一堂に会しているわけだしねえ(笑)。
 その中でも、ブラッサイやポール・ストランド、田原桂一などの写真作品が多く出展されていたのは良かったし、以前世田谷美術館での回顧展を観た(2006年2月5日の日記参照)堂本尚郎さんの作品がひとつ出ていたのも嬉しい発見。そして前々から名前だけ知ってて気になっていた、アイスランドの画家エロErroの作品を観ることができたのも収穫だった。
 まあ、タダ券で観たことを思えば、充分楽しんだ、と言えるかな。新美術館の建物自体は、今回も楽しんだし(写真)。