「こわれゆく世界の中で」

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オリジナル・サウンド・トラック「ブレイキング・アンド・エンタリング」
 連休最終日は雨。しかし、雨の日こそ街は空いているだろうし、映画を観る分には関係ない!と午後早くから、妻と一緒に渋谷に行き、Bunkamuraル・シネマ2で前々から観たかった映画「こわれゆく世界の中で」"Breaking and Entering"を観てきた。
 アンソニー・ミンゲラAnthony Minghella監督、ジュード・ロウJude Lawジュリエット・ビノシュJuliette Binoche、ロビン・ライト・ペンRobin Wright Pennが出演。これだけでもかなりの期待なのだが、私としては何よりアンダーワールドガブリエル・ヤレドUnderworld and Gabriel Yaredが担当した音楽がどのように使われているかが、ものすご〜く興味があったのだ。サントラは昨年末に手に入れて以来、すでに何十回と聴き込んでいる。
 実にシリアス、かつ見応えのある映画だった。繊細な台詞と演技の積み重ねが、ロンドンという大都会に生きる人々の魂の孤独と閉塞感を描き出す。印象に残る台詞がとても多い。そして、密やかでオーガニックなエレクトロニカの音楽が、この繊細な物語によくマッチしていて素晴らしい。さらに、エンドクレジットで大好きなシガー・ロスSigur Ros(Sigur Rós)の"Sé lest"が使われていた(サントラには未収録)のは、嬉しい驚きだった。
 それにしても、ロンドンはいいなあ。スクリーンを見ながらつくづく思った。かつて英国に留学していたときはロンドンに滞在していなかったので、まとまった期間ロンドンで暮らしたいと強く思ったぞ。
 あと、映画に登場するパソコンがすべてMacだったのも好印象。さすがMac、画面に登場するだけで絵になる。中でも、(私の使っているPowerBookと完全に同じ型かは分からないが)15インチのPowerBookが、物語の中で大きな役割を果たす。この映画の制作者たちは(他の多くのクリエイターたちと同じく)Macが大好きなんだな、と実感。
 もう一度、今度は(話の大筋は把握したので)字幕なしで観てみたいものだ。

(写真は渋谷にて)