おいでイスタンブール

　文化の日らしく、午後にはよく晴れて気持ちのいい日となったが、夕方にはかなり寒くなってきた。もっとも、もう11月なんだからこのくらい寒くなって当然なんだけれどね。
　夜、妻と一緒に近くのおでん屋に行き、日本酒とおでんで温まったところで下高井戸シネマへ。ここでレイトショー上映している映画「クロッシング・ザブリッジ　〜サウンド・オブ・イスタンブール〜」"Crossing the Bridge"を観に来たのだ。下高井戸シネマは何度か来ているが、レイトショーに来たのは初めてだ。開映が夜９時過ぎだから、おいそれとは来にくいので……。
　ドイツのバンド「アインシュテルツェンデ・ノイバウテン」Einstürzende Neubautenのベーシストであるアレキサンダー・ハッケAlexander Hackeが、トルコはイスタンブールIstanbulにやってきて、この混沌とした街で"音楽の旅"をする、ドキュメンタリー・ロードムーヴィー。アジアとヨーロッパの狭間、さまざまな民族が交わる文化の交差路、カオスの街イスタンブール。ロックやヒップホップから、クルド人やジプシーの音楽やアラブ歌謡曲、イスラム神秘主義の音楽など、この街に息づくさまざまな音楽と、それに情熱を注ぐ人々が次々と映し出される。そしてその舞台となるイスタンブールの街並みやボスポラス海峡。この街らしい混沌とした熱気に包まれた映画だった。
　私自身はイスタンブールにはまだ行ったことがないが、この映画を観ると、一度はあの街に行って混沌とした熱気に包まれてみたい、そんな気持ちにさせる映画だった。観てよかった。
　さてさて、来週の下高井戸シネマのレイトショーは、本命アイスランド音楽映画「スクリーミング・マスターピース」だ！　絶対見逃すまじ。

• クロッシング・ザブリッジ　〜サウンド・オブ・イスタンブール〜（映画の日本語オフィシャルサイト）

（写真は渋谷にて）