個展めぐり

studio_unicorn20071110

 雨の一日。外出するのも億劫だが仕方ない。私の知人が開いている個展2つを、妻と一緒に巡ってきた。
 まず、電車を乗り継いで阿佐ヶ谷へ。ここの小ぢんまりとしたかわいらしいカフェ「イネル」で、画家の友人・五位野健一さんが「幻灯花」というミニ個展を開いているのだ。
 「イネル」に行くのは初めてだったが、中に入ってびっくり。本当に小さなお店なのだ。お店の案内にあった「小さくなってお入りください」というのは、文字通りの意味だったか。
 そのお店の壁に点々と五位野さんの小さな作品が展示されているのだが、いつも絵を描かれる五位野さんだけに、今回の作品が絵画でないと知ってまたびっくり。今回は絵筆を使わず、工作道具を使われたようだ。正面がアクリルになっている木の箱の正面部分に、セピア色の素敵な風合いの紙(和紙?)と小さな花や植物がひと束貼り付けられ、箱の中に仕込まれた電球によって内側から照らし出されているのだ(写真参照。なお、この画像に限り、著作権は五位野健一さんとSTUDIO UNICORNの両方に帰属しますので、二次使用には両方の承認を得る必要があります。ご留意ください)。なんとも幻想的で素敵な、かわいらしい作品たち。素晴らしい。小ぢんまりながら心温まる展示だった。
 五位野さんの展示は16日(金)まで。ささやかながら、観る価値ありです。

 阿佐ヶ谷を後にして、電車で一気に日本橋へ。ここの「日本画廊」というギャラリーで、画家・星野勝成さんの個展「コマ絵 来迎之図」が開かれていた。本日が最終日なので、なんとか見逃さずに済んだ。
 星野さんは、私の過去3回の作品展すべてに来てくださった方で、毎回とても興味深く私の作品を観てくださるのだが、星野さんが画家でいらっしゃるということはあまり知らなかった。ということで、今回は星野さんの作品を初拝見。
 今回は、まんがの手法を取り入れたという、ポップで明るい感覚のアクリル画の作品が並んでいる。どれも50号のキャンバスに描かれた大作ぞろい。個展名や作品タイトルに垣間見える仏教的・純日本的な思想とポップな絵のタッチが微妙に相俟って、一種独特かつ摩訶不思議な雰囲気を醸し出している。ちょっと村上隆氏(日本画出身)の絵画作品にも通じるような気がするが、それよりも中村宏氏の70年代ごろのシュールな作風に近いかもしれない。充分に作品を堪能して、星野さんともお話しすることができて、本当にいい機会だった。

  • 星野勝成website(こんなカッコイイご本人のオフィシャルサイトがありました。なんだなんだあ、あるなら言ってくださいよお星野さん)
  • 日本画
    • 〒103-0027 東京都中央区日本橋3−1−4
    • Tel:03-3272-0011/Fax:03-3272-0010

 五位野さん、星野さん、お疲れ様でした。素敵な時間をありがとうございました。