湯布院2日目・空想の森に遊ぶ

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 朝起きると雪も雨も降っておらず、青空すら広がっている(晴れ間が出たのは午前中のうちだけだったが)。
 「夢鹿」で美味しいパンの朝食をいただき、「麓舎」をチェックアウトし、今日泊まる旅館(「亀の井別荘」。「麓舎」のすぐ近くだった)に荷物を置いて身軽になって、妻と湯布院の散策へ出かける。
 雪もやんで歩けそうなので、町外れの山の上にある高級旅館「山荘無量塔(むらた)」を見てみようということになり、緩やかな山道をてくてくと歩いて「山荘無量塔」のある鳥越地区へ行ってみる。昨日「玉の湯」は見たし、今日は「亀の井別荘」に泊まるので、「山荘無量塔」を見れば、いちおう"湯布院御三家"は制覇(?)したことになる(笑)。
 「山荘無量塔」自体は、まあ我々は宿泊客ではないので入れる場所も限られ、ショップも思っていたより小さいので、まあこんなものかと思ったくらいだった。だが、その近くにある「由布院 空想の森 アルテジオartegio」のほうはなかなか気に入った。
 ギャラリー、ダイニング、ショップが入った複合施設で、「山荘無量塔」がプロデュースしている。入り口からして非常にミニマルな佇まいで素晴らしい(右上の写真)。もちろんギャラリーの内装も。館内では坂本龍一さんのピアノ曲がかかっていて、ミニマルで知的な雰囲気を演出している。それどころか本物のピアノとチェンバロが一台ずつ置かれていて、ピアノのほうは人がいなければ弾かせてもらえるらしい。粋な計らいだな。ギャラリー奥にあるライブラリーもいい。
カスバの男―モロッコ旅日記 (集英社文庫)
 ギャラリーでは、大竹伸朗さんの作品展示がおこなわれていた。「カスバの男」という本のために描かれた、色鉛筆・水彩・ペン・鉛筆とさまざまなな道具で描かれたドローイングたち。一作ごとにタッチのまるで違う作品が並ぶ。これだけさまざまな技法を使い分けられるとは、やっぱりこの人天才だな。
 まあ、大竹さんの作品をやるくらいだから、この「アルテジオ」は、高原とか観光地にありがちな、ガレとか絵本画とかをてきとーに集めましたみたいな「美術館」とは一線を画し、もう少し本気度が高く現代美術に取り組んでいるように思う。いいことだ。「由布イタリアン」と銘打ったダイニングもかなり本格的で、ちょっと高いようだが、雰囲気はすごく良さそうで私好み。次来るときはここで食べようかな。ショップにて「山荘無量塔」オリジナルの「柚子胡椒風味粒マスタード」なるものを購入。すごく美味しそうで、楽しみだ。
 さらにその隣には、「テオムラタ」"théomurata"という、やはり「山荘無量塔」プロデュースのチョコレートショップがある。素敵に和モダン+ミニマルな建物および内装が、これまた素晴らしい。売られているオリジナルチョコレートのパッケージもとてもいい(もちろん、肝心のチョコも美味しい)。なので、ここでもナッツをくるんだミニチョコを買ってしまった。白い円筒のパッケージが素晴らしかったのですよ。