道草。

studio_unicorn20080323

 春めいて暖かい日曜日。天気も上々。なのにまったく何もする気が起きず、どこに出かける気もしないウツ状態。こういう日は何もせずに自宅で過ごすのが一番なのだが、妻に誘われるようにして自転車に乗り、2人で半ばあてもなく出かける。とりあえず渋谷方面へ自転車を走らせる。
 妻が先日面白い個展を観たというので、その会場である梅ヶ丘の「世田谷ギャラリー/GALLERY GALA」へ寄り道してみた。
 「山本あまよかしむ」さんという染織造形家の方の個展「道草。」だったのだが、これが確かにとても面白い。草を編んで作られたお面(「おmen」と称するらしい)がたくさん飾られている。とてもユーモラスでコミカル、中にはちょっとホラーな顔のもあったりして面白い。右の写真も、会場の建物の入り口にかけられていた「おmen」。
 さらに、いぐさを編んだ細長いゴザのような道が、会場の床に縦横に敷かれ、さらにその"道"から綯われたいぐさの綱がたくさん伸びて、いぐさ縄のアーチで囲われた道が出来上がりつつあった。「つつあった」と書いたのは、この綱を綯う作業が進行中だから。3月1日の初日から、作家さんご本人を中心に大勢の人がいぐさを綯ってきて、ここまで出来上がったらしい。なんとも遊び心に溢れた体験型の個展だ。会場は草の香りが満ちていて、なんともいい匂いだ。
 あまよかしむさんともお話させていただき、さらにちょっといぐさで縄を綯うのを体験させていただいた。綯うのはけっこう難しそうで、慣れると意外と進む。何時間も無心でやっていると、いいストレス解消(笑)になりそうだ。こういう手仕事って、けっこう好きかも。自分がアナロギーなデジタル作家なのでアナログとデジタルに優劣をつける気はこれっぽっちもないけれど、手仕事から作られるモノの良さ、というのはあるなあ(いや、私にはデジタルなモノも"手仕事"だと思うのですが)。でもなにより、この自然素材を生かしたナチュラルな雰囲気が大好きだな〜。やっぱりBGMを選ぶなら「しおのみち」ですね〜。あまよかしむさま、どうもありがとうございました。