一角獣の繭

studio_unicorn20080514

一角獣の繭  建築探偵桜井京介の事件簿 (講談社ノベルス)
 篠田真由美著「一角獣の繭」(ゆにこーんのまゆ)を、本日読了。
 この「建築探偵桜井京介」シリーズは、ずいぶん以前に「仮面の島」という作品を読んだことがあったが、ヴェネツィアの風物の描写は素晴らしかったものの、物語そのものは正直イマイチだったので、それ以来読んだことがなかった。
 なのにこの本を購入したのは、もちろんタイトル。どうやら一角獣(ユニコーン)がモチーフになっているらしい、と一角獣マニアの私は当然のように購入して"積読"しておいたのだった(笑)。
 それにしても、これはもはや一冊で独立して自己完結したミステリというよりは、いわゆるシリーズもの(続き物)の"キャラクター小説"だなあ、と思ってしまう(これがシリーズ13作目だと知ったのは読み始めてからだった)。とんでもない終わり方(というより"次回へ続く"?)をしているので、余計そう思うのかもしれないが。シリーズ全巻を読破しているファンにはそれでいいのだろうし、私もそういうのは好きなほうだ。
 が、このシリーズのそれまでの12冊分(うち一冊のみ既読)の経緯をあまり知らないので、ちょっと気になることは気になるが、では12冊をこれから全部遡って読んでみようという気力は、残念ながら(今のところは)ないな……。
(写真は、京都・駒井家住宅にて。5月3日撮影)