赤壁

studio_unicorn20081116

レッドクリフ Part1 オリジナル・サウンドトラック
 小雨の降る中、妻と六本木ヒルズに行き、ヒルズ内のシネコンで映画「レッドクリフ」(Red Cliff、赤壁)を観る。
 三国志の中でも最も有名な「赤壁の戦い」の、ジョン・ウー流ならではの映像化。
 評判どおり。面白うございました。
 ジョン・ウー監督(John Woo、呉雨林)といえば、「仰々しいまでの様式美、スローモーション、ハト」という三種の神器(?)が有名だが、この映画でもその三つは遺憾なく発揮されていて素晴らしい。観客を楽しませる演出のためなら必要以上に仰々しく見せ、スローモーションを駆使してありえないくらいのアクロバティックなアクションを繰り広げ、白いハトたちが飛び回る。
 もちろん、忘れてはならない壮大なスペクタクル、スケール感。曹操率いる大船団がわーっと大画面に映し出されるシーンなんか、「すごい」のひと言ですよ。ウー監督のこの過剰なまでのサーヴィス精神に溢れた「観客第一主義」こそが、人気の秘密であり、他のクリエイターたちが見習うべき点なのだと思う。日本の歌舞伎や中国の京劇に通じる演出法もまた、これまでのハリウッド映画にはあまりなかった新しさだったのかもしれない。
 トニー・レオン(Tony Leung、梁朝偉)演じる周瑜金城武さん演じる孔明ももちろんよかったが、私が特にカッコイイ!と思ったのが沈着冷静だけれど勇猛な関羽。演じるバーサンジャブというモンゴルの俳優さんは、確かNHK大河ドラマ北条時宗」でフビライを演じていた人ではなかったかな。そうそう、岩代太郎さんの音楽もとてもよかった。サントラ買ってしまおう。
 来年4月に公開されるという後編も楽しみだ。「赤壁の戦い」としては、むしろ後編のほうがメインなのだろうしね。

(写真は、けやき坂通りのイルミネーション)