英国7日目・The Saatchi Gallery

 地下鉄でテムズ川べりに出る。ウェストミンスター寺院Westminster Abbey、国会議事堂にビッグ・ベンBig Benと、Londonおなじみのものが勢揃い。観光客の数もすごい。それらを尻目に橋を渡ってテムズ川の向かい側に行き(しかし今日も実に良く晴れている!)、旧市庁舎Old County Hallにあるサーチ・ギャラリーSaatchi Galleryに入る。この辺も2000年にできた大観覧車ロンドン・アイBA London Eye(写真)があるせいか、観光客でごった返している。
 The Saatchi Galleryは、新進気鋭の現代美術を多く紹介していることで知られているので、一度観てみたかったのだ。あのショッキングな、羊や牛のホルマリン漬け作品を発表したダミアン・ハーストDamien Hirstもこのギャラリーで有名になった。
 行ったときは、"The Triumph of Painting"という新進アーティストたちの絵画展を開催していた。入場料がけっこう高い。これはもうギャラリーというより私立ミュージアムといった感じだ。ここもすっかり有名になり、ある種の「権威」になっているのだろうか。何期かに分かれて行われているようだが、私たちが観たのは、

  • Albert Oehlen
  • Thomas Scheibitz
  • Wilhelm Sasnal
  • Kai Althoff
  • Dirk Skreber
  • Franz Ackermann

……という6人の作家の絵画。うーん、一人も知らなかった……。各人それぞれの流儀で、具象画あり、半ば抽象化された作品あり、表現的な作品あり……と、多種多様に展開していて楽しめた。展示方法がまた贅沢で、ひと部屋にせいぜい3、4枚程度の作品しか展示していない。小さい部屋では1枚だけだったりもする。旧市庁舎の建物をそのまま使用しているので、部屋そのものは大きくはないのだが、それでも少数ゆえとてもゆったりと展示しているので、じっくりと作品と向き合うことができる。その思い切りの良さが素晴らしい。