書店の誘惑

マダム・エドワルダ/目玉の話 (光文社古典新訳文庫) ミーナの行進
 昨日はさすがに少々無理をしてしまったために、今日は調子が良くない。腸炎が直るのにも、もう少々時間が必要なようだ。
 そんな状態なのに、今週はまだ書店に一度も行っていないのを思い出し、すごく行きたくなったので、夕方よろよろと仕事を終えてから書店へ。
 各フロアをくまなく回って、いろいろ手に取ったり、パラパラ中身を見たり。体調は良くないのに(だからか?)今日はやたらといろんな本を欲しくなる。こういう日は、買う本を一冊に絞るのが難しい。手元には図書カードもあるので二冊以上買ってもいいのだが、今日は買うなら一冊、という気分だったのだ。
円周の羊―望月通陽作品集
 文庫本のフロアで足が止まる。光文社の「古典新訳文庫」という新しい文庫のシリーズがずらっと並んでいたのだが、その全てのカヴァーイラストが、染絵師でアーティストの望月通陽氏の手によるものだったのだ。望月さん大ファンの私としては(「円周の羊」という素晴らしい作品集も持っている)、内容はともかくカヴァーに目が釘付け(笑)。望月さんが装丁する本のデザインはどれも素晴らしいので、つい装丁買いをしてしまうのだ。今日は買わなかったが、どれか一冊(かそれ以上?)買ってみることにしよう。

 結局あーだこーだ迷った挙句、小川洋子さんの「ミーナの行進」を購入。この本も、寺田順三氏による装丁・挿画がとても良くて、どちらかというと装丁買いだな(笑)。でも小川さんが書く不思議な感覚の小説は好きなので(「博士の愛した数式」は小川さんの中ではむしろ異色)、読むのが楽しみだ。