ちょっとフクザツ……

studio_unicorn20061017

アジアンタムブルー
 大崎善生氏の小説「アジアンタムブルー」が映画化され、もうすぐ公開されるらしい。
 う〜ん、映画化かあ……。私は、この小説にはすごく思い入れがあるので(私のレビュー参照)、ちょっとフクザツな気分。どうにも原作ものの映画化ってのは、今ひとつ信用がおけないんだよね……。
 原作の「アジアンタムブルー」は、不幸にも"セカチュー"とある意味近い設定だったために、"セカチュー"の大ヒットの陰に隠れてしまって、今ひとつ話題にならなかったように思う。私としては、何か深みの足りない"セカチュー"よりも、「アジアンタムブルー」のほうが深くて、切なくて好きなのだが……。あの、なんとも切ないラストには、けっこうウルウルきたものだ。
「アジアンタム・ブルー」オリジナル・サウンドトラック
 思い入れの強い小説の映画化なので、観たいような観たくないような……。主演が阿部寛さんというのも、ちょっと不安だ。いや、阿部さん自身はとてもいい役者さんだとは思うのだが、原作の主人公のイメージとは少々ずれているような気がして……「姑獲鳥の夏」の榎木津礼二郎役というとんでもないミスキャストの前科(?)があるだけに(本人のせいじゃないだろうが)余計に心配……(笑)。でも、大島ミチルさんの音楽はちょっと聴いてみたい気がする。あ、あと(原作どおりなら)ニースの景色も見てみたい。どうしようかなあ……。
 それはともかく、「アジアンタムブルー」原作のほうは、私のオススメ本です。ぜひ読んでみてくださいませ!

(写真はもちろん、我が家自慢のアジアンタム。2005年5月28日撮影)