灰と雪

Ashes And Snow New York Exhibition Catalog: March 5-June 6, 2005, The Nomadic Museum, Pier 54, New York City
 今、一番欲しい本。野生動物と人間の、静謐かつ厳かなセピア色の写真や映像作品を作り続けるグレゴリー・コルベール氏Gregory Colbertが、世界中を永遠に移動し続けるノマディック美術館Nomadic Museumを舞台に、作品を発表し続ける展覧会"Ashes and Snow"のカタログだ。Amazon.co.jpで買えるのは昨年ニューヨークで開催したときのカタログのようだが、書店では、来月から東京・お台場で開催される東京展のカタログが売られている。
 深遠かつ荘厳な、観るものに実にさまざまなことを感じ、考えさせるコルベール氏の写真作品は、もちろん激しく私の好み。展覧会もぜひ観たいが、このカタログも欲しい。写真が素晴らしいだけでなく、装丁がまた実に味わい深い。あえて古い書物のようなごわごわした質感の紙を使っているのが素晴らしい。映像作品を収録した、同じような装丁のDVDも売られており、こちらも激しく物欲を刺激する。
 ところが、凝っているだけあって、本もDVDも高価い。日本版カタログは16,800円もする。しかもテクストが日本語なのに洋書扱い……。洋書ならAmazon.co.jpが安かろうと思って見たら、NY版も1,000くらいしか安くない。DVDも6,800円だかする。それだけ出しても価値があるとは思うのだが……。
Lalitamba 2: An Uplifting Literary Experience Ashes and Snow, #2 (Ashes and Snow)
 そして、展覧会も楽しみ。写真のプリントに和紙を使用しているという、作品そのものへの期待は言うに及ばず、東京でのノマディック美術館の設計は坂茂氏が担当しているというから、建物もどんなものか非常に楽しみだ。忘れずにチケットを買っておかねば。
 ちなみに、この"Ashes and Snow"展に先立ち、六本木ヒルズの森アーツセンターギャラリーで、"animal totems"というプレ・エキジビションが開催されている。こっちも観たいなあ。