黄緑色の友人(?)

studio_unicorn20070410

 晴れて気持ちのよい日。仕事に向かう朝、電車に乗り込み、おもむろに本を開いこうとしたとき、ふと自分のジャケットの襟口に、なにやら黄緑色の小さなものがついているのに気づいた。
 よくよく見ると、小さな小さな青虫である。体長1センチくらい、幅は2ミリくらいか。鮮やかな黄緑色の体の、小さな小さな青虫だ。見ていると、まさに”まんま尺取虫"な歩き方で、せっせと袖の上を歩いている。蝶の幼虫だろうか。どこかから飛ばされてきて、私のジャケットにしがみついたのかもしれない。さっさと手近な植え込みに帰してやりたいところだが、残念ながら電車に乗ったばかり。これから電車を降りるまで30分くらいの間、我慢して私のジャケットにいてもらわねばならない。気が気でなくなって、読書どころではなくなってしまった。
 仕方ないので、電車を降りるまでこの青虫が歩き回るのをじっくりと観察した。見ていると、けなげに歩き回るのが、けっこう可愛らしい(虫全般が苦手な人、すみません)。当たり前だが「一寸の虫にも五分の魂」だなあと、しみじみ実感。
 約30分の間、この青虫を観察していて気づいたこと。

  • 基本的に上のほうへ行こうとする。
  • 足は体に沿ってたくさんあるようだが、体の最前部の足と最後部の足が歩行に大きな役割を果たしていること。この2つの部分の足を動かして、"尺を取る"ように歩くのだ。
  • 他の場所に移るor今いる場所が気に入らないときは、前半身(上半身?)を大きく振り上げて、移れる場所を模索すること。もし移れる場所に触れたら、そこに最前部の足でしっかりつかまり、後半身(下半身?)を一気に引きあげて移動完了となる。この動作は、見ていてなかなかすごいものがある。感心。

 ハラハラしつつも、無事に電車を下車。仕事場近くの植え込みの、躑躅の葉っぱに移らせてあげられた。ようやく肩の荷を降ろした気分(大げさか)。この青虫がどんな木の葉っぱを食べるのか分からないので、これで勘弁してもらうことにしよう。
(写真は昨日、家の近所にて撮影)