ミニマルなギターの魅力

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リュミエール
 先週末に購入した7枚のCDのうちの一枚、ギタリスト村治佳織さんのアルバム「リュミエール」"Lumières"。
 妻が以前から村治さんのCDを聴きたがっていたし、クラシックでもアコースティックでもエレキでもギターの音楽が大好きな私としても聴いてみたいな〜とは思っていた。のだが、どうにもあのアイドル然としたジャケット(笑)が気になって、イマイチ購入に踏みきれなかったのですよね……。それと、この方はオーケストラとの協奏曲の録音が多くて、ギターはソロものが好きな私としてはあまり選択肢がなかったのも事実。かといって、ありがちなスタンダードナンバーとかをギターで弾きましたってのも好きじゃないし……。
 ということで、これならいいかなと思って購入したのが、一昨年に出たこのアルバム。サティ、ドビュッシーラヴェルなどの世紀末〜20世紀初頭にパリで活躍した作曲家の作品のアレンジと、現代作家たちによるギター作品を演奏している。もちろん、ソロ演奏のみの作品集だ。多分村治さんとしては"異色"なアルバムなのだろう。
 聴いてみると、なかなか静謐でミニマルな曲が多くて、非常に私好み。演奏もさることながら、選曲がよかったのだろうな。すっかり気に入って、週末からこのかた頻繁に聴いている。ラヴェルドビュッシーの曲の演奏も穏やかな静謐を感じてとても心地よいが、現代作家たちの作品の、時にエッジのきいた音を出しながらミニマルな雰囲気を作り上げてゆく演奏が特に気に入った。日本の作曲家・吉松隆さんの曲も入っていて、これもまたとてもいい。
 それにしても、自宅リヴィングのボーズBoseのスピーカ"Companion 3"で、少々音量を大き目にしてこのアルバムを聴くと、ギターの弦の響きがとてもよく感じられて素晴らしい。やっぱりボーズのスピーカの臨場感は良いなあ。

(写真は一昨日撮影)