赤壁ふたたび

studio_unicorn20090510

レッドクリフ オリジナル・サウンドトラック コンプリート・アルバム
 本日も良く晴れている。が、湿度が高いのか、やや蒸すのがイマイチ。外を歩いていると、汗が出てきてしまう。
 午後遅くに妻と銀座へ行き、有楽町のTOHOシネマズ日劇(スクリーン3)で、映画「レッドクリフ Part II ―未来への最終決戦―」(原題は「赤壁 決戦天下」)を観る。昨年の11月に観たPart Iの続編かつ完結編だ。
 後編は、いよいよ「赤壁の戦い」の本筋が語られる。もちろん、前編同様に後編でもジョン・ウー監督(John Woo、呉雨林)の美学がサクレツ。クライマックスは火の海と矢の雨、剣戟の連続。もちろんスローモーションと様式美もてんこ盛り。いやがおうにも盛り上がってます(笑)。お約束(?)のツッコミどころも満載だが、それをいちいちあげつらうのは野暮というもの。全ては「カッコよく物語を盛り上げる」ためだけにあるのです。そのためには、君主だって最前線で自ら身を挺して闘っちゃうんだから。天晴れ!です。
 にしても、イマイチ後味がすっきりしなかったのは、多分「勝ったー」というカタルシスが少ないせいだろう。戦いの酷さも容赦なく見せられるしねえ。トニー・レオン(Tony Leung、梁朝偉)演じる周瑜の「勝者はいない」という最後の台詞に、全てが現れているのだろうか。あるいは、やがて儚くついえてしまう彼らのその後の運命を我々が知ってしまっているから、素直にすっきりしないのかも知れない。歴史の流れは全てを容赦なく呑み込んで押し流し、滔々と流れてゆく大河の如し、だ。
 それでも、帆船とか(近代以前の)海戦ものが大好きな私としては、船団がワーッと動くだけでもワクワクしてしまったな。「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズとかでもそうだった。

(写真は、京都・法然院にて。5月1日撮影)