富士の高嶺に雪は降りつつ

ちはやふる(6) (BE LOVE KC)
 私が今、一番注目しているまんが・末次由紀さんの「ちはやふる」最新第6巻が、昨日発売。さっそく購入し、今日までに数回読み返した。前巻が6月発売だった(6月13日の日記参照)ので、いい感じに3か月刊行ペースが守られていて、ファンとしては嬉しい限り。
 さすがは「マンガ大賞2009」の受賞作である。6巻になってもまったく話がダレることがなく、深く新しく物語が(頻繁に"笑い"を交えて)展開してゆく。
 前巻で「クイーン」若宮詩暢との息詰まる死闘を演じた千早だが、今回は太一以下、瑞沢高校かるた部の他のメンバーが話の前面に出てきて、千早や太一以外のキャラクター造形に厚みが増し、いよいよ物語に幅が広がっている。キャラクターに合わせた試合展開の組み立て方も非常に考え抜かれており、いい効果を出している。
 掲載誌が少女まんが誌「BE・LOVE」なので、「少女まんがはちょっと……」と敬遠している人もいるのかもしれない。はっきり言って、非常にもったいないです。まんが史に残る多くの優れた他のまんがと同じように、このまんがも"ジャンル"という些末な壁を、既に超えているのだから。