夜更けの窓辺に、ウードの調べ

Muwashshah ムワシャー(幻のヴェール)
 またしても悲しい知らせが。

<訃報>ハムザ・エルディーンさん76歳=ウード奏者
 ハムザ・エルディーンさん76歳(アラブの民族楽器ウード奏者)日本の関係者に入った連絡によると、22日夜(現地時間)、感染症のため米カリフォルニア州オークランドの病院で死去。日本の琵琶の原型であるウードはアラブ音楽の中心的な弦楽器。80〜90年代に日本に滞在し、各地でコンサートを開いた。
毎日新聞) - 5月24日23時3分更新

<ANIMEX 1200シリーズ>(127)GUIN SAGA(グイン・サーガ)-辺境編-
 民族音楽、民族楽器が大好きな私が特に好きなのが、このアラブの弦楽器ウードで、記事にあるように日本の琵琶やヨーロッパルネサンス期に流行したリュート、ひいては現代のマンドリンの祖先に当たる楽器だ。スーダン出身のハムザ・エルディーン氏Hamza El Dinは、そのウード演奏家の第一人者だった。CDも何枚か持っている。かなりの高齢だったとはいえ、大変に残念だ。ご冥福をお祈りします。
 実は、ハムザ氏の演奏を初めて聴いたのは、私がかつて大好きだった某大河ファンタジー小説のイメージアルバムだったりする。淡海悟郎氏によるこのシリーズのイメージアルバムはどれも実に素晴らしいのだが、淡海氏は、制作当時日本に住んでいたハムザ氏と親交があったらしい。この「辺境篇」の中の一曲で、ハムザ氏がウードとタール(こちらはタブラみたいな打楽器)を演奏しているのだ。あの素朴で深みのあるウードの音色に触れたのも、それが最初だったっけ。懐かしい……(遠い目)。