"裏恵比寿"散策

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ELLE DECO (エル・デコ) 2006年 10月号 [雑誌]
 先日購入した「エル・デコ」"ELLE DECO"(2006年9月30日の日記参照)には、気になる特集記事が多かったのだが、その中のひとつが「裏・恵比寿の小さな旅」という記事。超有名な「アンティーク タミゼ」や「リムアート」の他にも、いろいろな魅力的なお店が恵比寿の裏通りにはありますよ、という内容だ。
 我々夫婦は、恵比寿については今ひとつよく分からない。我々の生活圏から微妙な位置にあるため、東京都写真美術館恵比寿ガーデンシネマなどに特定の用事がないと、なかなか"わざわざ"来ない町なのだ。さすがに「タミゼ」や「リムアート」には行ったことがあるが(どちらもすごくお気に入り)、それ以外はあまりよく知らなかったのが事実。
 作品展の準備など、やることがあるにはあるのだが、せっかくの気持ちよく晴れた日を無駄にしたくない気持ちもあり、結局いい機会だからということで、件の「エル・デコ」を持って、"裏"恵比寿の散策に2人で出かけたのだった。
 目黒川沿いに中目黒までは自転車で行き(写真)、そこから恵比寿までは(坂道が多いので)徒歩で。まずは、カルピス本社そばにある「メゾン マルタン マルジェラ トウキョウ」"maison martin margiela Tokyo"に行く。正直ファッションとしてはあまり興味のない店(笑)なのだが、工場を改装したお店そのものがものすごく面白いのだ。構造などはうまく残しつつ、徹底的に白く塗りつぶした内装。まるでミュージアムかお伽の家みたいな雰囲気。しかもかなり入り組んでいるので、迷路を回遊するような楽しさもあり、何も買わなくても中に居るだけで楽しい。商品よりもお店そのものの面白さで、一見の価値ありだ。

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 そのあとは、一番行きたかった「ブロカンテ・アンティークス」に行ってみたのだが、残念ながら月曜定休で入れず(ちなみに「タミゼ」と「リムアート」も月曜定休)。その近くにある手作り器と布ものの店「イコッカ」"Ekoca"に行ってみる。布作家と器好きの2人の女性が経営しているというお店で、素朴でホッとするような器や布製品、雑貨などが並べられている。店内の雰囲気は「リムアート」をもう少し柔らかくしたような感じかな。大西美雪というガラス作家さんの作った、小さな小さなガラスの一輪挿しがとても気に入って、値段も比較的安かったので購入。ちょっと葛桜を思わせるような、微妙な形がとてもイイのだ(右の写真)。

 それからは、裏道などを歩いて街並み・家並みを楽しみつつ、JRの線路を超え、ガーデンプレイスを通り過ぎて恵比寿駅の東側へ。フランスの作家ものの家具やインテリア雑貨を扱う「サイン」"SIGN"という店を覗く。雑誌の写真で見たのとはずいぶん印象が違い、とても小ぢんまりとした店内。商品の数は少ないが、いい感じのシンプルな木製デスクなどがあった。高そうだけれど(笑)。

 そうこうしているうちに暗くなってきたので(ずいぶん日が短くなった)、満足して帰途につく。途中、駒沢通り沿いにある「カフェ ド カンパーニュ」"café de campagne"でカプチーノを飲む。最近あまり見かけなくなった、ヨーロッパ田舎風のナチュラル・カントリーな内装。こういうのも嫌いじゃないんだけれどね。

 どうにも今まで、恵比寿にはもうひとついい印象がなかったのだが、その理由が今日分かった。なぜか恵比寿へ行くのは梅雨時だったり真夏だったりと、湿度と気温が高い日が多かったのだ。そりゃあ恵比寿に限らず評価が下がるわな(笑)。今日のような爽やかな季節に行けば、恵比寿はとても街歩きに向いている所だ。これから気をつけることにしよう。
 今日は行かなかったが、やっぱり「タミゼ」と「リムアート」は必須のお店ですな。次回は必ず。