夏の終わり、天空の物語。

 つい先日の2020年8月26日の日記にて、今年の夏に撮った面白い空の写真は上げ尽くした気分になっていたのだが、まだまだ夏は終わらず。それ以降の、8月の残りほんの数日にも、実に印象的で面白い空の姿に遭遇することになった。

 今回は正確には、空というよりも、面白い「雲」の姿、と呼ぶべきか。

 夏の終わりに、空からの贈り物である。

 この記事に挙げた写真は、すべてCANON EOS Kiss Mにて撮影。

 

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  8月27日撮影。

 次々と迫りくる入道雲の大群。

 

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 同じく、8月27日撮影。

 夏から秋へと彷徨い漂う、さすらい雲たち。 

 

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 これも同日撮影。

 スタートライン上で合図を待つアスリートたちのように、電線の上に並ぶ雲たち。 

 

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 8月29日撮影。夕方の空。 

 地平線の上に夕日を受けて輝く入道雲

 あとから見ると、これも「かなとこ雲」の一種だったかもしれない。

 

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 そしてこれ!

 8月30日に撮影した、見事な「かなとこ雲」。

 どこまでも深い藍色の空を背景に、白く美しい大輪の花が咲くが如し。

 

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 あるいは、地平線の彼方から聳え立つ、巨大なきのこのようにも見える。

 あの雲の中には、間違いなく「天空の城」が隠れている。

 そんなことを思わせるほどに、この雲はとても非現実的な、何か別世界を見ているような、そんな眺めだった。

 かなとこ雲の背景に他に雲があまりなく、どこまでも高い青空が突き抜けるように広がっていたのも、この景色の印象を強めていたように思う。

 正直いうと、この形の雲を「かなとこ雲」と呼ぶということは、この日初めて知った。積乱雲が空高く限界まで発達したために、水平に広がったのがかなとこ雲だそうだ。ということは雲の下は激しい雷雨の可能性が強いらしい。

 ・かなとこ雲 - Wikipedia

  新型コロナウイルス禍ゆえに、思い切り夏を楽しめなかった側面もあろう。だがそれでも、ただ猛暑酷暑を耐え忍ぶばかりではなく、空を見上げると、こんな風に思いがけない天空の物語を見つけ、大いに楽しむことができる。

 日々の中には、楽しいことがたくさん詰まっている。

(2020年9月1日投稿)