【読了記録】あの夏の記憶

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(写真は2020年8月27日に、渋谷にて撮影。使用カメラはCANON EOS Kiss M)


 恩田陸氏の最新長編小説『スキマワラシ』を読了。

 買ったときから「この本は夏が終わらないうちに読まないと」と半ば直感的に思い、他の順番待ちの「積ん読」をすっ飛ばしてすぐに読んだが、それは当たっていたようだ。

 ある意味まさに「夏の物語」だった。

スキマワラシ

スキマワラシ

  • 作者:恩田 陸
  • 発売日: 2020/08/05
  • メディア: 単行本
 

 

 これまでもこの日記で何度も書いたが、恩田陸氏は、日本のナラティブな小説を書く作家の中で、現在の私が最も熱心に読むことが多い作家である。要するに「一番好きな小説家」だ。恩田氏はかなり多作な方なので、出た本を全部読了したわけではないのがアレだが(笑)。初めて読んだ『ネクロポリス』(2005年11月18日の日記他参照)以降、長編を中心にかなり熱心に読んでいるつもりだ。

 今回読んだ『スキマワラシ』は、恩田陸氏の一つの到達点である金字塔的作品『蜜蜂と遠雷』(2016年)以後、最も重要な作品のように思われる。初めは「読んだよ〜」くらいで済ませようかと思ったが、この小説が現代の日本社会への非常に重要な問いかけを含んでいることに気づいたので、そのことなどを、稿を改めて書いてみたい。(追記:2020年9月10日の日記に書きました。ご参照ください)

(2020年9月4日投稿)