ヴェネツィア4日目・Ombra e Cichetti

20070710mヴェネツィア的生活
 今回の旅で大変参考にした角井典子さんの「ヴェネツィア的生活」にも紹介されいていたが、ヴェネツィアには、この街独特の居酒屋・バーカリ(バカリ)Bàcariがたくさんある。テーブル席がある店もあるが、基本は立ち飲み・立ち食いで「オンブラ・エ・チケッティ」Ombra e Cichettiするのが、この街に暮らす人々の流儀なのだそうだ。由来は角井さんの著書に譲るとして、Ombraはグラスワイン、Cichettiは木の串に刺したおつまみのことだ。要するに仕事などの後、帰宅する前にグラスワインとおつまみで一杯ひっかける、というのがヴェネツィア流居酒屋、ってところか。
 当然、我々もOmbra e Cichettiしたくて、リアルト橋Ponte di Rialto近くの「オステリア・アル・ポルテゴ」Osteria Al Portegoというバーカリに行ってみた。というよりは、街歩きしているうちに偶然見つけたので、入ってみたわけだけれども。これだからヴェネツィアの町歩きは楽しい。
 場所柄、地元の人たちも観光客もよく来るようで、狭い店内は人でいっぱい。我々はカウンター前で立ち飲み&立ち食いに徹したが、奥のほうにはテーブル席もあって、けっこう腰をすえて飲み食いしている人たちもいた。地元らしい飲み物ならスプリッツSpritz(白ワインの炭酸割り)なのだが、苺の香りがするこの地独特のワイン・フラゴリーノFragolinoが飲んでみたかった我々は、ビアンコを2人で一杯ずつ飲む。
 チケッティのほうは、カウンターに美味しそうなものがずらずら並んでいて、目移りしそうだ。が、バカラ・マンテカートBacalà Mantecato(これもヴェネト独特の料理で、干し鱈をペースト状にしたもの)を食べてみたいと妻がリクエストしたので、それを注文。すると、切ったパンに乗せて出てきた(右上の写真)。さらに、美味しそうな丸い揚げ物がちょうど揚がって出てきたので「アレは何?」と訊くと、モッツァレラチーズを揚げたものだという。これも注文。もっといろいろ食べてみたかったが、あまり長居するのもどうかと思って、この辺で切り上げた。それにしても、バーカリでOmbra e Cichetti、これは病みつきになるなあ〜。いい習慣だ(笑)。

  • Osteria Al Portego
    • Castello, San Lio 6015, Venezia
    • Tel:041-5229038
    • 11:00〜15:00、18:30〜22:30 不定
  • GAZZETTA TENCO(角井典子さんのホームページ)