噂の冒険王

横尾忠則 Y字路芸術新潮 2008年 06月号 [雑誌]
 というわけで、午後の合い間に、妻と世田谷美術館へ行き、タダ券があった「冒険王・横尾忠則」展を観てきた。
 ちょっとした物議もかもしたこの展覧会、実に力の入った企画でした。とにかく質量ともにたっぷり。普段は常設展示をしている2階部分まで企画展に使われていた。つまり今は全館すべて横尾さんの展覧会、というわけだ。
 初期のデザイン・ワークスも非常に興味深くて面白かったが、私としては、やっぱり絵画作品が素晴らしい。特に「Y路地」をモチーフにした作品群が気に入った。あとルソーの絵をもじった楽しい作品や、コラージュ作品も素晴らしい。全体として玩具箱をひっくり返したような、タイトルの「冒険王」に相応しい、楽しいイメージに満ち溢れた展覧会だった。観られてよかった。