アーサー・ランサム読書中

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 アーサー・ランサムArthur Ransomeの"Swallows and Amazons"(邦題は「ツバメ号とアマゾン号」)を読書中(2006年2月27日の日記参照)。面白い。現在、4分の3くらい読んだ。ほとんど通勤電車の中の往復1時間弱くらい(しかも帰りは寝ていることが多い)しか読書時間がないので(これじゃイカンなあ)、英語の本でこの進み方はリッパだ(笑)。結局、一度も辞書を引かずに読み続けている。もちろん、船用語など分からない単語もあるのだが、なんとなく文脈や雰囲気で察して"しのいで"いる。こういうときは、自分の想像力の豊かさに感謝。
 2006年2月27日の日記にランサムのことを書いたら、熱心なランサムファンのTetsuさまやYaeさまから、いろいろと参考になるコメントをいただいた。全作に、何らかのつながりがあるとは知りませんでした(それぞれが登場人物とか全然別の物語だと思っていた)。それにしても、ランサムのファンって多いのですね。私は、正直言って船とかにはあまり興味はなかったのだけれど(ああ、でもナロウボートの優雅な川くだりとかすごくやってみたいなあ。もちろん英国で)、ランサムの作品で描かれる英国の暮らしや、ちょっとした描写の端々に出てくる「英国らしさ」が大好きだなあ。あと、もちろんお茶と食べ物! どれも美味しそうに描写されているのがいい。
Swallows and Amazons
 唯一、私が小さい頃に読んだ「六人の探偵たち」"The Big Six"がランサム作品の中で一番異色だというのも、初めて知った。どの辺が異色なのかしら。船がメインと言うより、船生活が通奏低音として存在して、その上で犯人探しめいた物語が展開するからかな。私が小学生のときに「六人の探偵たち」を買ってもらったのも、「探偵」という文字に惹かれたからだし(笑)。当時は(今も)推理小説が大好きだったので……。
 そうそう、Tetsuさま、どちらも何冊かしか読んだことがないけれど、ランサムシリーズと「ナルニア国ものがたり」って、けっこう共通点が多いと思いますよ。どちらも日本では岩波書店から出ているし、小さい頃は書店に行くと、児童文学の棚には必ずこの2つのシリーズが揃っていたのでセットになっているイメージがあるし。1巻に出てくるのは男2・女2の4人兄妹だし(そして3番目が別行動するし)。一番現実的で、一番影が薄い(失礼)長女の名前がどちらもスーザンSusanだし。空想と異世界の違いはあれどファンタジーに遊ぶわけだし。そして何より、全編にたっぷりと溢れる英国らしさ! ほら、似てるでしょう?
(写真は、2002年夏に訪れた、英国・湖水地方ウィンダミア湖畔ボウネスBownessにて)