さて今年は。

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 結婚した翌年の1997年以来、毎年仕事の夏休みを利用してヨーロッパに旅行していたのだが、今年はどこへ行こうか、悩んでいる。
 昨年の夏は英国へ行ったのだが(2005年7月9日の日記〜17日の日記参照)、英国はいつだって行きたい国だ。特にカントリーサイド。湖水地方コッツウォルズCotswoldsなどと言わなくても、英国はちょっと都市から外に出てしまえば、名も知れぬ素敵なカントリーサイドがごろごろ(笑)しているのだから、素晴らしい。いっそのこと住みたいくらい(いや実際、1年弱暮らしたことがあるのだが)。
 一昨年はイタリアのトスカーナ州Toscanaへ行ったのだが、これまた毎年だって行きたいくらい好きなところだ。フィレンツェFirenzeももちろんいいのだが、これまたトスカーナの田園地帯に広がる小さな田舎町(多くは中世の頃からある)が素晴らしい。シエナSienaやサン・ジミニアーノSan GimignanoやルッカLuccaももちろんのことだが、コッレ・ディ・ヴァル・デルサColle di Val d'ElsaやモンテリッジョーニMonteriggioniなど、あまり人に知られていない、小ぢんまりと中世の城壁に囲まれた町が素晴らしい。何度でも行きたいぞ。いっそフィレンツェシエナの間くらいに住めたら最高なのだがなあ。
 その前の年はノルウェーに行ったが、夏ならここも毎年でも行きたいぞ。オスロOsloなんて、一国の首都とは思えないくらい小ぢんまりとしていて、静か。ヴァイキング船! 中世の木造教会! フィヨルドを始め、雄大な自然の景観! 可愛らしい木造の家々! 澄み切った、透明な空気! 何度でも行きたい。
芸術新潮 2006年 03月号 芸術新潮 2006年 01月号
 そんなことを考えていると、本当に毎年毎年同じところにしか行かなくなってしまうのだが、これでも、新しいところや最近行ってないところにも行きたいと思っているのだ。
 ローマ以南のイタリアには行ったことがない。特にシチリアSicilia。最近すっかりご贔屓のネロ・ダーヴォラNero d'Avolaの産地だし、ギリシアとアラブとキリスト教が混ざった中世文化もすごく興味がある。シチリアの太陽と大地! 行ってみたいですなあ。
 パリParisも5年近く行っていない。そろそろまた行きたいなあ。ちょうど「ダ・ヴィンチ・コード」で注目されているところだし、「芸術新潮」でも中世のパリが特集されていたし。「貴婦人と一角獣」のタペストリーも、(4回観たが)もちろんまた観たい。歩きつかれたら、道端のカフェでだらだらするのも楽しい。ブッダ・バーBuddha Barで夜遊びするのも楽しい。あの店は、変わらずに健在だろうか。
 その他、新婚旅行以来行っていないスペインもまた行きたい。ポルトガル鄙びた田舎町を見てみたい。エーゲ海の島々、サントリーニ島やミコノス島は永遠の憧れ。アイルランドの荒涼とした風景は、いつでも魅了させられる。英国留学中にはフィンランド人の友人がたくさんいたが、いまだに森と湖とサウナのフィンランドに行ったことがない(忸怩たる思い)。フランス中部のロマネスク教会もすごく見たい。コート・ダジュールの碧い海には、いつも呼ばれているような気がする。スコットランドスウェーデン、ベルギー&オランダ、そうそう忘れてはいけない永遠の街ヴェネツィアVenezia……。
 さてさて、今年はどこに行こう(笑)。
(写真は、2004年7月、イタリア・アッシジにて)