下高井戸で幸運を

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　今日の新聞に挟み込んであったタウン紙を見て気づいたのだが、今、下高井戸シネマで映画「マッチポイント」"Match Point"が上映されていることを知った。昨年秋のとても気になる映画だったのだが、私の作品展の準備やらなんやらですっかり見逃してしまい（上映館が恵比寿なのもネックだった）、ちょっと残念な思いをしていたので、これはちょっと幸運な情報だ。というわけで、さっそく妻と下高井戸に向かうことに。
　下高井戸までは、自転車なら15分もかからない。渋谷や六本木、銀座などへ映画を観にいくのと違い、気軽な気分で映画を観に行けるのは近場ならではだ。ありがたいことだ。
　と言いつつ、実は下高井戸シネマに行くのはこれが初めてだったりする。かなり古い名画座で、小さい頃からその存在は知っていたのだが、正直言って場末の三番館、四番館というイメージだった。というより実際そうだったらしい。それが、10年くらい前に地元の熱意で存続が決まってからは、けっこうファンが多い映画館らしい。相変わらず封切館での公開が終了した映画を週替わりで上映しているようなのだが、作品選びが大衆向けからツウっぽいものまで幅広く、私のようにロードショーを見逃してしまったクチや熱心な映画ファン、地元の人々に人気のようだ。「友の会」に入会して３、４回観ればかなり安くなるのもいい。私にとっては、なんと言っても気軽に観に行ける近さが魅力だなあ。
　開映10分前くらいに映画館に着き（この気軽な感じがいい）、妻と２人でさっそく「友の会」に入会し、中に入る。思っていたより遥かにちゃんとした映画館だということが判明。というより、この設備なら十分だ。館内は清潔だし。もっと早く来ればよかったと思ったくらいだ。座席が非常にゆったりしていて、長時間座っても疲れないのも非常に高ポイント。これからも「カポーティ」「プラダを着た悪魔」など、気になりつつ見逃した映画が上映予定なので、さっそく足繁く通ってしまいそうな予感だ。

下高井戸シネマ（オフィシャルサイト）
下高井戸シネマのこれまでの歴史は、以下のリンク先に詳述されています。
- 下高井戸シネマ＠港町キネマ通り
- 下高井戸シネマという希望＠シネマ茶屋すぷろけっと

　さて、「マッチポイント」。いやあ、ハラハラしながら観てしまいましたよ（笑）。前半からは予想できなかった後半の展開と、ラストで「あっ、な〜んと、そうなるのかあ」とちょっとびっくり。主演のジョナサン・リース・マイヤーズJonathan Rhys Meyersと、なんとも艶っぽいスカーレット・ヨハンソン Scarlett Johanssonの"クチビルコンビ"（笑）もとてもいい。ホント、最近スカヨハはいろんな作品に出ているなあ。次のウディ・アレン作品もスカヨハ主演だそうだし。
　ジャズとニューヨークのウディ・アレン作品には何の興味もなかったが、この映画はとにかく英国が舞台。田舎のマナー・ハウスのような大邸宅、テムズ川を見下ろすロンドンの高級アパートメント、それらを見ているだけでも素晴らしいのに、さらにサーチ・ギャラリーSaatchi Galleryとテート・モダンTate Modernまで出てきて大興奮（笑）。思わず「ここ行ったことがあるぞ！」と心の中で叫んでいた（笑）。この風景というか背景を見るだけでも、DVD購入の価値あるかな。音楽は全編オペラのアリア、というのも面白い。