命あるうちに

 仕事でかなり大きな関わりがある人の、突然の訃報に接し、呆然とした。先週も元気な姿を見たばかりだったので、なおさらの驚きだった。まだまだ働き盛りの、突然の死。悲しくもあり、またやるせない気持ちが体いっぱいに満ちあふれてきた。そして、その人が、自分よりほぼ干支ひと回り分だけ年上だったことを知り、もし自分がその人と同じ歳で死ぬとしたら、あと12年のうちに何ができるのだろうかと、かなり深く考えてしまった。
 そんな気持ちを映すかのように、今日は一日雨が降り続く。夕べの天気予報では、雨は少々降るだけって言ってたじゃないかよと心の中で悪態をついていたが、もしかしたらこの雨は、天からの時ならぬ悲しみの表れだろうか、それとも自分の心の中に降り続く雨の表象だろうか。