Chariots of Fire

Chariots Of Fire: Academy Award, Best Original Score 1981
 先日DVDで久々に「炎のランナー」を観たので(2006年3月11日の日記参照)、この映画のサントラCD"Chariots of Fire"をまた繰り返し聴いた。我がiPodにこのCDを入れていなかったことに気づき、早速入れる。こんなに素晴らしい音楽なのに、iPodに入れていなかったなんて、不覚なり。
 最初にこの映画のサントラを買ったのは中学のとき、なんとカセットテープでの購入だった。その後改めてCDで買いなおしたのだが、それほどお気に入りの音楽だった。ヴァンゲリスVangelisの音楽はもともと大好きなのだが、その中でも特に好きなうちの一枚である。
 全米チャートで1位を獲得した有名なテーマ曲をはじめ、映画で使用された前半の6曲も素晴らしいのだが、私が特に気に入っているのは、実は後半を占める(レコードやカセットならB面まるまる占める)20分以上の大曲"Chariots Of Fire"だったりする。この曲は、いわゆる映画の劇伴ではなく、映画で使われた種々のモチーフを使ってヴァンゲリスが自由に作った、"イメージ曲"みたいなものである。波の音から始まり、映画で登場したいろいろなテーマ曲が現れては消え、なんとも心に染み入るコーダとともに波音が戻ってきて幕を閉じる。最近映画を見てから聴いたので気づいたのだが、映画そのものも、有名な浜辺のランニングシーンで始まり、同じシーンで終わるのだから、この曲と同じ構成だ。そうか、この曲は、ヴァンゲリスが彼なりに表現した映画「炎のランナー」のイメージなのだ。なるほど。ますますこの曲が好きになった。