「カポーティ」

studio_unicorn20070225

カポーティ &冷血 マスターピース・コレクション (初回生産限定) [DVD]
 頭痛薬を飲んで頭痛を押さえ込み、下高井戸シネマで映画「カポーティ」"Capote"を妻と観てきた。
 なんといってもトルーマン・カポーティTruman Capoteに扮するフィリップ・シーモア・ホフマンPhilip Seymour Hoffmanの渾身の演技が素晴らしい。「ツイスター」のあのダスティが、アカデミー賞を受賞するような名優にまで成長しようとは(えっと、肯定的に書いてます。「ツイスター」の彼の演技はとてもいいです)。
 カポーティの声や仕草を徹底的に研究し、普段のホフマンの声とは似ても似つかぬ甲高い声(これがカポーティの声なのだろう)で、まるでカポーティが甦ったかのように演技する。その圧倒的な存在感は、見ているだけで伝わってくる。これは、アカデミー賞受賞も当然といえよう。
Capote
 そして、予想外に素晴らしかったのが、マイケル・ダナMychael Dannaによる音楽。静謐なピアノのメロディををメインに、時折ストリングスが入る、ひそやかなスコアは、ティム・ストーリーTim Storyやクレイグ・アームストロングCraig Armstrongを彷彿とさせる。こんなに素晴らしい音楽が用意されているとは思わなかった。DVDも"買い"だが、サントラ盤も、絶対に"買い"だな。
 見逃さずにすんで、本当によかった。カポーティの小説は読んだことがないのだが、これを機会にいくつか読んでみるかな。

(写真は2006年2月11日撮影。この映画の中で、並木の映像がすごく印象的だったので)