最も重要な祝日

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 5月17日。

 今年も、私の誕生日が巡ってきた。

 ここ十数年くらい、私の誕生日は晴れた日の記憶しかないのだが、今年もまた。

 昨日はあれだけ本降りの雨が降っていたというのに、今日は一日中気持ちよく青空が広がって実に爽やかな日和である。

 さすがは私の誕生日と言うべきか(笑)。

 もうここまで気持ちのよい晴れの日が続くと、5月17日は「晴れの特異日」に指定してもいいくらいだと思う(笑)。いや本当、マジな話で。

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 それにしても、新型コロナウイルス禍による緊急事態宣言が解けないまま、こんな異常な状況で誕生日を迎えるとは。

 この日記でもなんども書いてきたが、本日5月17日は私の誕生日であるとともに、ノルウェーでは憲法記念日という、事実上の建国記念日に当たる、一年で最も重要な祝日である。つまり、ノルウェーでは国を挙げて私の誕生日を祝ってくれるのだ。(これも毎度書いておりますが……お約束ということで。笑)

 例年であればこの祝日には、ノルウェーの人々は民族衣装に身を包み、ストロベリーとブルーベリーを使って国旗をかたどったケーキを作り、家族や友人が集まって盛大にお祝いをする。オスロやベルゲンなどの大都市では、憲法記念日のパレードが賑々しく行われたりして、この日だけは無礼講とばかりに夜中まで大騒ぎするらしい。

 だが、ノルウェーではだいぶ制限は緩められたとはいえ、さすがにパレードなどの大掛かりなイヴェントは開催できない様子だ。今年のお祝いは例年に比べてかなり静かなものとなりそうだと、インスタグラムで相互フォローしているノルウェー人の方が教えてくださった。その人は、今日は20人までなら集まってよいということになっているとも教えてくれたが、この現在の日本の「改善されているのかいないのかわからないことのほうが危機的な」厳しい状況から考えると、20人集まれるのなら、ノルウェーのほうが遥かにマシな気がしてしまう。やれやれ。

 それでも、これだけ気持ちの良い爽やかな日和で、いろいろな友人知人からお祝いにメッセージをいただくと、単純な私などはそれだけで幸せな気分になってしまう。やっぱり、いくつになっても誕生日はいいものだ。

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 今日は、妻が腕によりをかけて、イチゴのショートケーキ作りに初挑戦してくれた。

 栄養士の資格を持ち、お料理教室の先生も度々こなし、いろいろなケーキも作ってきた私の妻だが、ショートケーキのようなスポンジケーキを作るのは、今回がほぼ初めて。途中スポンジケーキがうまく膨らまず、片面がちょっとしぼみ気味になってどうなるかと思ったが、ご覧のように、なかなか素敵な仕上がりになった。私も生クリームの泡だてとケーキにクリームを塗るのを一緒にやったが、なかなか面白い。いい感じにシンプルなデザインで、私好みのミニマルな雰囲気のケーキだ。これは夕食後にいただくのがとても楽しみだ。

 もうすぐ夕食の時間だ。

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(この写真は2009年7月14日、ノルウェーのボルグンBorgundにて撮影。中世ロマネスク時代の木造教会で、中世のノルウェー特有の教会建築です)

(2020年5月17日投稿)